
こんにちは!「税理士補助スタッフのしごと帖」を運営しているゆずまるです。
税理士事務所に入ったばかりのころ、試算表を渡されて「どこから見ればいいの?」と固まってしまった経験はありませんか。
私もそうでした。正直にいうと、売上高くらいしか理解できていませんでした(笑)。
この記事では、入社3年目の私が、今どんな順番で試算表を見ているかを紹介します。見方は事務所や担当先によって違いますが、新人の方の参考になれば嬉しいです。
この記事でわかること
- 試算表を見る前に知っておきたい言葉
- 試算表を見る順番と、気にするポイント
- 「この数字はおかしい」と気づくきっかけ
新人のころは「売上高」しかわからなかった
入社したばかりのころの私は、こんな状態でした。
- PLとBSの違いがわからない
- 営業利益?経常利益?どう違うの?
- わかるのは売上高だけ
同じところでつまずいている方のために、最初に言葉だけ整理しておきます。
PLとBSの違い
| PL(損益計算書) | BS(貸借対照表) | |
|---|---|---|
| わかること | ある期間に、いくらもうかったか | ある時点で、財産と借金がいくらあるか |
| 中身 | 売上、費用、利益 | 資産、負債、純資産 |
BSの考え方は、家計にも使えます。わが家のやり方は、こちらの記事に書いています。
利益の違い
| 利益 | 計算 | 意味 |
|---|---|---|
| 売上総利益(粗利) | 売上高 − 売上原価 | 商品やサービスそのもののもうけ |
| 営業利益 | 粗利 − 販管費 | 本業のもうけ |
| 経常利益 | 営業利益 + 営業外収益 − 営業外費用 | 利息なども含めた、ふだんのもうけ |
販管費は「販売費及び一般管理費」のことで、給料や家賃、広告費などが入ります。
試算表は「上から下へ」見る
今の私は、試算表を上から下へ順番に見ています。
このとき、2期前・前期・当期の3つを並べるようにしています。当期の数字だけを見ても、それが多いのか少ないのかがわかりません。並べることで、変化に気づけます。
見ながら気にしているのは、次の3つです。
- 粗利が変じゃないか:変だと感じたら、売上が抜けていないか、二重に計上されていないかを疑います
- 販管費などに異常な数字がないか:いつもと大きく違う科目がないかを見ます
- 本業でいくら稼げているか:営業利益を見ます
そして、数字を見ながら、その会社のお金まわりを想像します。
ポイント
前期と当期を並べて、増えた・減った理由を調べる作業は、Pythonで自動化することもできます。
「聞いていた話と違う」が、気づきのサイン
「この数字はおかしい」と気づくのは、どんなときでしょうか。私の場合は、聞いていた話と数字が合わないときです。
たとえば、こんな場面です。
- 「車を売った」と聞いていたのに、お金が入ってきていない
- 電話では忙しそうだったのに、売上があまり上がっていない
- 売上は好調なはずなのに、お金がなさすぎる。どこに動いているんだろう?
試算表の数字だけをながめていても、こうした違和感にはなかなか気づけません。ふだんの会話で聞いたことが、手がかりになります。
いちばんのコツは、担当先のことを想像すること
新人の方にひとつだけ伝えるなら、「その担当先のことを想像してみる」です。
どんな商売をしていて、今どんな状況なのか。それを思い浮かべながら数字を見ると、違和感に気づけるようになります。
試算表をひととおり見たあと、残高や科目を1つずつ点検するときのチェック項目は、こちらの記事にまとめています。
仕訳の基本をおさらいしたいときは、経理部の新入社員研修という設定のクイズゲーム「研修ナビ」もどうぞ。簿記3級くらいの仕訳を、〇×と4択で解けます(少しだけ不穏です)。
まとめ
この記事のまとめ
- 試算表は上から下へ。2期前・前期・当期を並べて見る
- 粗利が変じゃないか、販管費に異常な数字がないか、本業でいくら稼げているかを見る
- 「聞いていた話と違う」が気づきのサイン。担当先のことを想像しながら数字を見る
最初は売上高しかわからなくても大丈夫です。少しずつ、見えるところが増えていきます。




